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スレイヤーズ二次創作サイトの管理人のブログです。
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2025/10/09 (Thu)
初めての店に、お食事に行って来ました♪
普段より少しお高いお店でしたが、味良し、サービス良し、雰囲気良しで、満足。
そして……イケメン店員にトキメキv
綺麗な店員にドキドキ(笑)
また行きたいのですが、お財布の中が寂しい現実orz
密かに、頭髪の寂しい、けど、出来る男な店員に、「おしい!」と思った、そんな遅い昼飯の一時でした。

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2009/05/09 (Sat) 雑記 Trackback() Comment(0)
色々とあり、一人暮らしをする事になります(-_-;
まだ、物件探し中ですが、既に、精神的に追い詰められてます。
管理人は、販売職のアルバイトで、給料が安いので、月の生活費をどうするか、頭を抱えたくなります。
まず家賃。実家の近辺でも、そこそこしますが、勤務先の近辺となると、プラス1万円高くなります(/_;)
節約の為に、今以上に自炊をしようと考えると、勤務先の近くが良い思っているのですが、1万円は高いですよね…地元のままなら、その分、余裕があるし。
ただ、通勤時間が、往復で2時間弱。
通勤だけで疲れているのが現状で、果たして、自炊をしっかり出来るか?となる。
今でも、食費に月々3万円以上多ければ、5万円越えも((;□;))唯一の救いは、管理人は、小食である事。食べようと思えば、それなりに摂取出来るのですが、ある一定以上は食べれないので、食費は、抑えようと思えば、抑えられると思うのです。
ただ、贅沢したくなるのですよね…無性に美味しい物をガッツリ食べたくなる時が(苦笑)で、その頻度が多いと5万円越え(>ε<)自分の手料理じゃ、たかがしれた味なので、外食で美味しく頂くのです(^^;
まあ、一人暮らしとなれば、料理に変な制限が無くなるので、自炊の頻度は高くなると思うのですが……
そして次は、水道光熱費。
一人暮らしの水道光熱費を調べたら、大体1万円と数千円、夏・冬はもう少し。
某テレビ番組では、食費・水道光熱費を1ヶ月で1万円過ごす、という企画がありましたが、しっかり働いている管理人には、そこまで切り詰めた節約生活は難しいので、参考程度に。
元々、冷房・暖房が苦手で、ギリギリまで付けない人間なので、夏・冬でも変わらないのかな、と楽観してるのですが、住む地域や環境が変われば、我慢出来ない回数が変わる可能性もあると、覚悟もしています。
そして、日用品代・通信費・衣服代・雑費…生活て大変ですね(>Д<)゜。
なんとか、健康体を保ってはいますが、いつ病院に掛かるか分からないので、貯蓄もしたいのですが、計算していると、給料がまるっと生活費に化けてしまう現状(T_T)
※通勤費は、給料に含まれているので、地元のままでも、勤務先近辺でも気にならない。
今の住まいが、施設が充実していて、近所への引っ越しが捨てがたいのはある。
生活圏内にある物、
・SC(3店舗、一店舗徒歩圏内)
・図書館(徒歩圏内)
・役所(自転車で5分)
・銀行の支店(いくつかι全てを把握してないので)
・郵便局(何故か2ヶ所)
・映画館(自転車で10分無い)
・市民病院(自転車で5分位?)
・2階建ての本屋(少し遠いけどι)
・節約の味方100均(SCに入っているのを含め5店)
・業務用スーパー(2店舗・ここでパスタを購入)
・ファーストフード・ファミリーレストラン(路面2店舗)
・セカンドショップ(家電・服を扱ってる所が、自転車で10数分)
・自転車屋→(2店舗・一店舗は常連ですww)
実家を離れる事を考えると、漫喫も近所に欲しいですよね、今の所は、近隣で4店舗あります。(節約はどうした
ただ、地元の難点として、交通の便がイマイチな所。電車が通勤時間帯は、10分に一本で、それ以外は15分に一本。
余り悪く無いのでしょうが、これが結構ストレス。
朝、いつも通り家を出たのに、電車が出た後とか(怒)いつも、1分位の余裕があるのに、何故か…
帰りも帰りで、仕事が終わらないと、一本二本遅れてしまいます。しかも、走って行って、ホームで見送ると、かなり悲しい。
販売は、閉店後、すぐに帰れるだろう、てお客様は思っているのでしょうが、閉店後まで居るのは勘弁して下さい。その後の事務作業があるのです。出納から「まだですか?」て内線がある位、時間だって厳しいのです。
話がズレましたね。
引っ越しの話に戻すと、今、ちょっと考えているのは、勤務先の近辺だと、通勤時間がかなり短縮されるので、掛け持ち出来ないかな?て事です。
それなら、生活費にも余裕が生まれ、貯蓄だって出来ます。
今の所の休日と、早番後か、遅番前に3回位なら、出来るんじゃないかな?と思ってるのですが、そんな条件に見合う職場が見つかるかが問題ですよね。
で、その問題の勤務先近辺の施設。
映画館→無し(まあ、節約の為に、行かなくなるので、問題無しかな?)
銀行の支店→一応、管理人が使っている銀行の支店があるのは確認しましたが、資産運用で別の銀行に口座欲しい
役所→区は違うが、知ってる役所はある…勤務先の区域の役所は、遠い(3駅分位)
図書館→2駅位離れてる
SC→2店舗(後は、スーパー程度なら…)
100均→品揃えが不満な店と、元コンビニの小規模店舗のみ
漫喫→駅前にあったけど、閉店
病院→まあ、ある。けど、今の住まいの市民病院は、それなりに施設がしっかりしているので、そこと比べると…て感じ
郵便局→勤務先の近所にあるので、便利
自転車屋は、駅から勤務先と逆方向にあるのを知っているけど、探せば、あるのか?(通勤途中にあると、やはり安心)
ファーストフード→商業施設に入っている以外は知らないι(モス・ケンタが無い)
業務用スーパー・ファミレス・セカンドショップ→無いと思われる
本屋は、探せばあると思うのですが、まだ発見出来ず(>_<)
※一番の魅了は、勤務先まで自転車で行ける事。バスの時刻も、かなり使い勝手が悪く、最寄り駅から勤務先まで、歩く事があるι
それに、都心に行きやすい(*´∇`*)
まあ、節約生活では、なかなか遊べないでしょうが…(泣)
生活してみない事には、始まらないのに、既に、情緒不安定で、新しい生活に対するワクワクが無いのは、やはり、若さが足らないのでしょう…若い内にしとけば、もっと気楽だっただろうに…
因みに、管理人のSCの概念は、2階以上ある商業施設。1階のみをスーパーと呼んでます。勿論、百貨店は、百貨店と付いている物を(笑)

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2009/05/07 (Thu) 雑記 Trackback() Comment(0)
皆様、テレビでご存知の通り、お酒で某方が暫く画面から消えてしまいますね。残念です。
で、真面目で誠実だ。と思っていた方々が、イメージが崩れた。ショック。と言っていたりする事に、違和感を感じました。
某ゆるい番組で、お酒を好んでいる様子があったり、5歳児とナレーションで呼ばれる程、無邪気であったり、イタズラをしたりしていたので、管理人としては、「あ~あ、やっちゃったね」て感じが強いです。
報道の仕方も、違和感がありました。
まるで、大きな事件をしでかしたかの様な第一報に、「えっ??」と血の気が引いたのは、管理人だけでは無い筈。
出勤時間が迫っていたので、「何があったの??」状態で、家を出て、お昼の休憩時間に、事の詳細を見て、酔っ払って、脱いだだけと知り、安堵しました。
そして、報道の仰々しい事に、正直、何でこんなに騒ぐのだろう?と思いました。
実際、あれ位は、良くある話だし、厳重注意が大半だと思うのですが、ずっと“容疑者”のままで、報道陣は必死に追い掛けている。
確かに、彼のクリーンなイメージから離れた行動で、抱える仕事量から、与える影響は多大でしょう。
責任ある大人としては、飲酒は適度に。が基本なのも分かります。
イメージ商売ですし、CM等が、放映自粛するのも分かります。
でも、追い掛ける報道陣は分からない。
薬物検査・家宅捜査で、何も出て来なかったのだし、すぐ釈放される筈で、釈放されれば、記者会見を開くのは、想像するまでもないのに、何であそこまで?と思ったものです。
社会的制裁は、どの程度で済むのでしょうね。それによって、この間発表された映画の公開の延期もしくは、お蔵入りが決まる筈だし。
最悪、お蔵なんてなったら、賠償金はとんでもない金額ですよね…。そして、ヒロインの姫姿、楽しみだったので残念。
まあ、この時期らしい事件だったかな(笑)て、笑い飛ばしてあげたい。
呑む機会が多い社会人の方には、良い警告だったかと。
で、管理人の酒の場での話。
管理人は、そんなに強く無い為に、あまり呑みすぎないので、お酒での失敗談はありません。
泣いたり、笑ったり、饒舌になったり、てのもなく…呑みすぎると、「う゛……」と込み上げて来るので、それを堪える為に、黙り込む位。
そんな管理人が、事務職時代にあった話です。
社員旅行の夜、帰る必要も無いので、皆さん普段より呑みすぎた頃。
一番若い男性社員が、他の男性社員らに取り押さえられ、脱がされていくのです。管理人他、女性社員が居る所で。
さすがに、泥酔して悪態を晒すなんて出来ない女性社員達は、ほろ酔いで、状況を良く分かっているので、苦笑しつつも、そちらには視線を向けませんでした。
これも、立派な犯罪ですよね、こういう場合、脱がした方々が加害者で、被害者は、女性社員と脱がされた男性となる筈ですが、酒の席での話。という事で、通報しませんでしたので、不問になってます。
これを体験している自分からしたら、彼の諸行は、責任は追求すべきだろうけど、騒ぎたてる程でも無い。と思いました。
何にしても、お酒の力は怖い物なのだ。と、世間に知らしめた事件でありました。
告白するのに、お酒の力を借りる。とか、ロマンの話だけでは無いのですね。

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2009/04/26 (Sun) 雑記 Trackback() Comment(0)
笑い事ではありませんが。
やっと更新が出来ました……ブログですがι
春だし、桜に絡めた話を創りたいな。と思って打ち始めたのですが、ガウリイに詰襟・白い手袋姿をさせたくて、駅員と迷って結局、警備兵。昔のお巡りさんな感じで。
短編の筈が、打っている内に、どうせだし、『待ち人』シリーズに…と。嫌な出会い方で話を締めるのは、決めてあって、続きを書く予定は無かったのですが…シリーズとして続きを書く事に(笑)
まあ、『待ち人』シリーズと書いてなければ、分からないので、続きを出した後に、実は~てのもありかな?と思っていたりしましたが。
4日前に載せた話の、情報を今更ですかね?

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2009/04/25 (Sat) 雑記 Trackback() Comment(0)
4月と言えば、出会いの時期。
桜舞い散るその日は、出会いを演出するかの様に、雲一つ無い空。
「見事なもんだな」
ぼんやり桜を、眺めているのは、金髪碧眼・長身の美丈夫、ガウリイ=ガブリエフ。腰には細剣と警棒を携帯し、黒の詰襟に白い手袋、黒いブーツで、街を闊歩する姿は、一枚の絵に見える程、似合っている。
街の警備兵の恰好をした彼は、勿論、この街の警備兵で、この春、士官学校を卒業したばかり。そして、実技試験がトップ成績なので、現場での活躍が期待されている新人だ。
ただ、筆記試験の成績も良ければ、友人達と共に、王族の近衛兵団に入隊となった筈なのだが、そこは、言わぬが花と言うものだ。
「ガウリイさん、巡回中にぼんやりするのは、止めて下さいね」
立ち止まった彼に、咎めの言葉を掛けたのは、彼の教育係の、黒髪の男ゼロス。勤続20年を越えたベテランなのだが、見た目は20代半ばで、始終ニコニコしているので、底が知れない人間だ。
警備兵は常に、2人1組での行動が義務付けされており、新人は、ベテランに付き、勉強させて貰い、そのまま組む事になるのが慣例なので、余程の事が無い限り、ガウリイはこのまま彼と組む事になる。
「あー、すまん」
「まあ、分からないでも無いですがね。桜は、人を惹き付ける魔力を、持っていますから」
ガウリイが横に付いたのを確認し、ゼロスが歩き出す。
その後に続き、ガウリイも歩き出した。
そこに、前を歩いているゼロスから、言葉が掛けられる。
「花見客が起こした騒動で、毎年死人が出るぐらいですし…」
「ああ、そんな事、誰か言ってたっけか」
「ええ。入隊式の際に、副隊長殿が、おっしゃっていましたよ」
「ああ、そうそう。そうだったな」
僅かな棘を含ませて言ったゼロスに、返って来たのは、朗らかなガウリイの声。
思わず、ゼロスの口から、溜め息が漏れた。
畏まれるのは、性分に合わないから、砕けた口調で構わない。と、ゼロスが言った途端、彼は、「そっかあ、いやあ、助かるよ」と、嬉しげに言い、ゼロスに対して、敬語を使うのを止めた。
今までの人間は、ゼロスのその言葉に、「とんでもない!」と畏れ戦き、敬語を貫き通した。
今回の新人は、毛色が違う様だ。と、ゼロスは、こっそり楽しそうに微笑む。
「じゃあ、その副隊長殿のお名前は?」
「いやあ、オレ、人の名前を覚えるの、苦手なんだよな」
「ミルガズィアさんですよ。自分の隊の隊長・副隊長の名前くらいは、覚えて頂かないと困ります。僕の信用問題に関わりますから」
「努力はする」
「まあ、新人の貴方が、お二方と話す機会は、毛頭無いでしょうがね。お願いしますよ」
「つまり、覚えなくても、問題無いんだな」
のんびりしたガウリイの声に、ゼロスは、彼が覚えるつもりが無い事を悟る。
「面倒な新人を受けてしまいましたかね」
言葉とは裏腹に、楽しげなゼロスの声。勤続20年を越えているのに、未だに主任職の彼は、衛兵随一の変わり者で、出世に興味が無い。
髪型は、男だというのに、ずっと“おかっぱ頭”で、誰に対しても敬語を使い、興味を示すのは、変わった事件や、人物。
そんな変わり者だが、仕事は確実で、何故か女性に人気があり、結婚を申し込まれる事も多いのだが、本人は、独身貴族を謳歌したいのか、全てを断り続けている。
「話を戻しましょう。今の時期、花見の席や、歓迎会などで、お酒を呑み、ハメを外して、命を落とす人間を減らす事と、酩酊状態の人間を狙ったスリ・暴行を防ぐ事が、この時期の僕達の役目なんです。勿論、他の事件も、放って置く事は出来ないので、目が回る程忙しいですから、覚悟しておいて下さいね」
「体力には自信があるから、大丈夫だろ」
「事件に伴う、報告書は、山の様にありますが?」
「うげぇ…」
気楽な声であったガウリイの声が、蛙が踏まれたかの様な声に変わった。
それに、先輩は面白がる様に微笑む。
「失敗すれば、反省文も洩れなく付いてきますしね♪」
「う゛………」
「はっはっはっ」
引き攣った顔で呻いた後輩は、朗らかに笑い声を上げた先輩を、恨みがましく見るが、返って来たのは、華麗なウインク一つのみだった。
「はい、お疲れ様です。今日は、これ位にしましょうか」
ガウリイが書き上げた書類に目を通し、ゼロスは顔を上げた。
時刻は、既に夕飯時を過ぎており、場所は、警備隊の詰所の、事務室。
巡回から戻った警備隊は、そこで交代勤務の隊員と引き継ぎを行い、一日の報告書の記入をし、業務が終了となる。
そして、更衣室で私服に着替え、寮や家に戻るのだ。
濃いピンク色のシャツに、白の長ズボンに着替えたガウリイは、疲れた身体を引き摺り、街中を歩いていた。
体力仕事は平気なのだが、どうにも机に向かうのが苦手で、“報告書を書く”それだけで、一日中、歩き回った疲れ以上に疲れを感じたのだ。
その足が止まったのは、巡回中、目に止まった桜の木の下。
広い場所ではなく、道の端に一本だけ生えているので、花見をする人間はいないが、立派な枝に咲いた花に、足を止めるのは、珍しい事では無い。
只、
「よっ!と」
彼の様に、幹に足を掛け、枝に登るのは、珍しい事だ。
スルスルと登った彼が見つけたのは、もう一人の珍しい人物。
桜の枝に身体を預け、眠っているその人物は、幼い顔の少女であった。
細い身体に、ふわふわの長い癖毛、眠っているが、ふっくらとした頬と唇、大きすぎない鼻は、形が整っていて、瞼が開いていなくとも、彼女が美少女の分類に入るのは、予想するまでも無い。
ガウリイが、昼間の巡回中、この桜に目が止まったのは、見事な桜の合間から、誰かが木に登っているのが見えたからだ。
近所の悪ガキかと思って、報告しなかったのだが、帰宅途中、気になって寄り道してみれば、月夜に照らされ、白く浮かぶ花弁と、何やら影が見えたので、彼は、木に登った。
立派な枝の上に居るので、他の人間には気付かれなかった様だが、ガウリイの獣並みと評判視力は、難なくその影を捉えてみせた。
悪ガキが降りれなくなって、その癖、羞恥から助けを呼べないのか、と思っていた所、見つけたのは、あどけない寝顔の少女。
「器用な嬢ちゃんだなぁ」
感心しつつ、ガウリイは少女を観察する。
月明かりで、青白く見えるが、おそらく白の大きな襟のシャツに、黒に見えるズボンと、同色の一つボタンのベスト、年の頃は、10代前半に見える。そして、細い腕で、抱える様に持っているのは、大きな背負い鞄。その大きさは、“ちょっとしたお出掛け”では無く、どこかに泊まりに行くのか、と思える程だ。
「家出……か?まあ、どっちでも良いか」
カシカシと頭を掻き、ガウリイは別の枝から、少女に覆い被さる様に、身を乗り出した。
立派な枝の、枝先の方に頭を向け、寝ている少女の肩に手を掛け、揺さぶって起こす為だったのだが、その少女の瞼が震え、ゆっくりと開いた。
「お、起きたか?」
「うきゃーーー!!痴漢!!」
安堵の声を上げたガウリイに、少女は身を起こす反動のまま、頭突きを彼の下顎に決め、鞄をサッ!と背負い、枝から枝へ、と滑る様に、地上へと降りた。
「眠っている乙女に、何さらすのよ!このド変態!!」
「んが??……誤解だ!!」
軽い脳震盪を起こしたが、ガウリイはなんとか堪え、地上に居る少女に、誤解を訴えた。
その少女と、目が合う。
月明かりで、緋色に輝いている大きな瞳に、ガウリイは一瞬目を奪われるが、
「何が誤解よ!!現に、あたしに覆い被さろうとしてたじゃない!」
「違う!オレはただ、嬢ちゃんを起こそうとしただけだ!」
キャイキャイとした怒りの声に、今は、誤解を解くのが先決だ。と、その事実は、働きの悪い脳の片隅に追いやられた。
「ふん!!そんな言葉に、騙される程、馬鹿じゃないわ!男の癖に、ピンクのシャツなんか着ている、怪しい趣味の人間が、そんな親切する訳ないでしょう!」
「ちょっ?!!服の色で決め付けるか?大体だな、嬢ちゃんみたいなお子様、範疇外に決まってんだろ!」
「なっ!!…?!!」
顔を真っ赤にさせ、怒りに震えた少女が、弾けた様に、視線を空から道へと向ける。
「今度会うまで、せいぜい元気でいなさい。あたしがあんたを、地獄に送って上げるから」
再び視線を空…桜の枝に居るガウリイに向けると、少女は怨みの籠った低い声で告げると、踵を返し、どこかへと消えて行った。
まさに、少女が消えると同時に、彼女が一瞬視線を送った方から、通行人らしき街人が歩いて来る。
「家出少女、しかも、訳有りか。全く、困った嬢ちゃんだな」
いきなり自分を変質者呼ばわりされた事よりも、訳有りの家出少女を、取り逃してしまった事実の方が、ガウリイには悔いを感じた。
捕まえて、親御さんに渡す。なんて無粋な気は無く、事情を聞いてやれなかった事が。
◆◆◆
一応、待ち人シリーズの、前世。
なので、悲恋物語になってしまいます。

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2009/04/21 (Tue) 雑記 Trackback() Comment(0)
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